視力が悪いと普通の学校に通えないの?
視覚特別支援学校の入学基準は、両眼の視力が0.3未満となっています。あくまで基準であって、これより視力が悪くても普通学校に通ったり、普通学校に特別支援学級を作ったり、加配といってサポートのための先生がついたりすることがあります。対応については教育委員会や学校と相談することになります。
視力が悪い場合、普通学校に通うメリットもありますが、学年が進むと文字も小さくなって勉強についていくのが難しくなることもあります。特別支援学校は、限られた視機能を有効に活用する方法を教えてくれますし、友人も視力が良くないのでお互い相談しやすい環境です。どのような学習環境が本人のためになるのか、実際に見学したり体験したりして決めることが大切です。
眼が悪いとできない職業はあるの?
職業の内容によっては、安全に行うために視力や視野、色覚などの基準が決まっているものがあります。国や各種職業団体、企業などで基準を作っています。片眼だけ見えていればよいものと両眼とも一定以上の視力が必要なもの、矯正視力と裸眼視力、矯正の場合に眼鏡が良いかどうか、色覚の基準があるか、など、細かく規定されているものもあります。主なものを記載しますが、変更される場合があり、また地域などによって異なることもありますので、ご自分で調べてみることをお勧めします。
パイロット
各眼の矯正視力(眼鏡・コンタクトレンズ着用可)が1.0以上であること
各眼の屈折度が-6.0~+2.0ジオプトリー内であること(オルソケラトロジーを6ケ月以内に受けていないこと)
客室常務員
裸眼またはコンタクトレンズ矯正視力が両眼とも1.0以上
鉄道運転手
視力(矯正視力を含む)が両眼で1.0以上、かつ一眼でそれぞれ0.7以上
正常な両眼視機能を有すること
正常な視野を有すること。
色覚が正常であること。
騎手
矯正視力が両眼で0.8以上、かつ左右それぞれ0.5以上
矯正の場合はソフトコンタクトのみ使用可
警察官
とっさの時に見える必要があるので、「裸眼視力が両眼とも0.6以上、又は矯正視力が両眼とも1.0以上であること」が必要です。
自衛官
両側の裸眼視力が0.6以上又は矯正視力が0.8以上であるもの
消防士
矯正視力が両眼で0.7以上かつ片眼でそれぞれ0.3以上。
眼鏡やコンタクトレンズを使用している状態でこの基準に達していれば問題ありません。
宇宙飛行士
両眼とも矯正視力が1.0以上
色覚検査あり
医師
医師国家試験を受けるための視機能に関する基準はありません。また、視覚に障害を有する場合は受験の配慮を受けられます。
全盲で医師として働いている方もいます。ただし、視力を要する職種は難しく、就職を考える場合は個別に確認してください。
看護師
看護師国家試験を受けるための視機能に関する基準はありません。また、視覚に障害を有する場合は受験の配慮を受けられます。
ただ、実際に働く場合には、患者さんの状態をみて判断できること、薬剤を区別できることなど、一定以上の視機能が必要ですので、就職を考える場合は個別に確認してください。
普通自動車免許
両眼で0.7以上かつ片目で各々0.3以上、または
一眼の視力が0.3未満もしくは見えない方は 他眼の視野が左右150度以上で視力が0.7以上
原付免許
両眼で0.5以上、または一眼が見えない方は、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.5以上
大型自動車免許
両眼で0.8以上かつ各々の目が 0.5以上(深視力=距離感が必要なため)
小型船舶操縦士
矯正視力が両眼とも0.5以上。一眼の視力が0.5未満の場合は他眼の視力が0.5以上かつ視野が左右150度以上
色覚検査あり